この記事ではアメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)とヒルトン・ホテルズ&リゾーツ(以下、ヒルトン)の提携カード”ヒルトン・オーナーズ アメリカン・エキスプレス・カード(以下、ヒルトンアメックスとする)の概要と特典を紹介します。ヒルトンアメックスを作ろうかと悩んでいる方や、このカードはどんなカードなのだろう?と疑問をお持ちの方の参考になればと思います。
アメックスとヒルトンの提携カード”ヒルトンアメックス”
クレジットカード世界5大ブランドの一つとして有名なアメックス、そしてホテルチェーン大手のヒルトンが提携したカード、その名もヒルトン・アメックス。ヒルトン系列のホテルに泊まる事が多い方には是非ともチェックして欲しいクレジットカードの一つです。
実はこのヒルトンアメックス、アメリカでは1995年に既に発行を開始し始めていてアメリカ国内では歴史の長いカードになっています。1995年以来その発行はアメリカ国内だけに限られていましたが、2021年に初めてアメリカ外でのヒルトンアメックス発行に踏み切りました。その国こそ我らが日本なのです。
国内でも人気のあるアメックスは日本のマーケットも重視していて、アメリカ国内で何か新しいサービス等が始まった後、アメリカの次にサービスを提供する国として日本が最初に選ばれる事が多いです。アメックスプラチナが金属製のカードになった時は、2017年にアメリカ国内で初めてアメックスプラチナのメタルカードが発行されました。そしてその翌年の2018年、アメリカの次にメタルカードの発行が開始された国が日本です。これは日本のアメックスマーケットが強い証拠ですね。
アメックスヒルトンの年会費
それではアメックスヒルトンの年会費を本国アメリカと比較しながら見ていきましょう。
カードの種類(JPN) | 年会費 |
---|---|
アメックスヒルトン | 16,500円(税込) |
アメックスヒルトンプレミアム | 66,000円(税込) |
カードの種類(US) | 年会費 |
---|---|
アメックスヒルトン | 無料 |
アメックスヒルトン”Surpass” | $95 |
アメックスヒルトン”Aspire” | $450 |
アメリカより高い日本のアメックスヒルトンの年会費
年会費ですが、アメリカよりも日本の方が高く設定されています。基本的に殆どのアメックスカードの年会費は本国アメリカより日本の方が高めに設定されていますが、アメックスヒルトンに限っては本国アメリカでは驚きの年会費無料です。そして、日本で発行されているアメックスプレミアムはアメリカにはありませんが、アメリカ版のプレミアムカード”アメックスヒルトンAspire”でも$450と円に換算しても日本のプレミアムカードの方が高く設定されています。
アメックスヒルトンのポイント
アメックスヒルトンは提携カードですので、ポイントは直接ヒルトンの”ヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイント”が貯まります。
ヒルトンホテルやリゾーツで使用した場合 | 100円につき3ヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイント |
それ以外の日常のショッピングで使用した場合 | 100円につき2ヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイント |
入会特典でボーナスポイントが貰える場合も
アメックスでは新規にアメックスヒルトンを発行した方を対象に、入会特典を頻繁に設けています。2022年3月時点の入会特典は以下になります。
カード利用ボーナス*入会後3ヶ月以内に30万円のカード利用で | 10,000ボーナスポイント |
通常利用ポイント*合計75万円もカード利用で | 15,000ボーナスポイント |
注入会特典は変わることが多いので、頻繁に公式サイトをチェックすることをお勧めします。
貯まったヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイントの使い方
ヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイントの使い方は多岐にわたります。ここではポイントの使い方の例をご紹介します。
ホテル宿泊に充当する
貯まったポイントはホテルの宿泊に利用する事が出来ます。またポイントとクレジットカードでの併用払いにも対応しているのが便利なとこです。
マイルに交換出来る
貯まったポイントは航空会社のマイルに交換することも出来ます。因みに各提携航空会社とは双方交換が可能になっており、ポイントからマイルへ、そしてマイルからヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイントへの交換も出来ます。
提携航空会社(アメリカ地域) | マイル交換に必要なポイント数 |
---|---|
アエロメヒコ航空 | 25,000ヒルトン・オーナーズポイント → 6,500プレミアポイント |
アエロプラン(エア・カナダ) | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000アエロプランマイル |
アラスカ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000マイレージプラン・マイル |
アムトラック | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500アムトラック・ゲスト・リワード・ポイント |
アビアンカ航空/TACA | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ライフマイル |
デルタ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000デルタマイル |
フロンティア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500 EarlyReturnsマイル |
ハワイアン航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500 HawaiianMiles |
ユナイテッド航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000マイレージプラス・マイル |
ラン航空 | 25,000ヒルトン・オーナーズポイント → 6,500ランバス・キロメートル |
提携航空会社(ヨーロッパ、中東、アフリカ) | マイル交換に必要なマイル数 |
---|---|
アエロフロート・ロシア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500アエロフロート・ボーナスマイル |
ブリティッシュ・エアウェイズ | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000アビオス |
カタール航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000プリビレッジクラブQマイル |
エールフランス航空/KLMオランダ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000フライングブルー・アワードマイル |
南アフリカ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500ボイジャー・ボーナスマイル |
ヴァージン アトランティック航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500フライングクラブ・マイル |
エティハド航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000エティハド・ゲストマイル |
フィンランド航空 | 5,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000フィンエアープラスポイント |
ユーロウイングス | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ユーロウイングスマイル |
サウジアラビア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000アルフルサン・リワードマイル |
エチオピア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000エチオピア航空マイル |
SASスカンジナビア航空 | 8,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ユーロボーナススクストラポイント |
エミレーツ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000エミレーツ・スカイワーズマイル |
トルコ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ターキッシュ エアラインズMiles&Smilesマイル |
提携航空会社(アジア太平洋地域) | マイル交換に必要なポイント数 |
---|---|
アジア・パセフィック(キャセイパシフィック航空) | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000アジア・マイル |
ニュージーランド航空 | 5,000ヒルトン・オーナーズポイント → 10エアポインツドル |
ANA – 全日空空輸 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000マイレージクラブ・マイル |
日本航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000 JALマイレージバンク・マイル |
ジェットエアウェイズ | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ジェットプリビレッジJPマイル |
海南航空 | 25,000ヒルトン・オーナーズポイント → 10,000フォーチュンウイングクラブ・マイル |
マレーシア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,200マレーシア航空マイル |
カンタス航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500カンタス・フリークエントフライヤーポイント |
シンガポール航空 | 4,000ヒルトン・オーナーズポイント → 500クリスフライヤー・マイル |
エアアジア BIG | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 2,000エアアジア BIGポイント |
ヴァージン・オーストリア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,500 Velocityポイント |
フィリピン航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000マブハイ・マイル |
アシアナ航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000アシアナマイレージ |
ガルーダ・インドネシア航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000ガルーダマイル |
中国東方航空 | 10,000ヒルトン・オーナーズポイント → 1,000中国東方航空マイル |
エバー航空 | 1,000ヒルトン・オーナーズポイント → 100エバーボーナスマイル |
ヒルトンモールでショッピング
貯まったポイントはヒルトンのショッピングサイトでも利用出来ます。交換出来るものは多岐にわたり、様々なアイテムが用意されております。ここでその例を紹介します。
その他に
そのほかの使い道として、友人や家族とポイントをシェアしたり、ポイント自体を寄付することも出来ます。
無料宿泊
このヒルトンアメックスを発行する上での最大の利点とも言って良いのが、この無料宿泊だと思います。現時点で無料宿泊を獲得する方法は2つあります。見ていきましょう。
入会特典で無料宿泊を獲得する
2022年3月時点での入会特典で、『入会後6ヶ月以内に75万円のカード利用』で無料宿泊を獲得出来ます。半年で75万円なので、毎月12.5万円程カードで決済すれば無料宿泊を獲得出来る計算になります。電話や電気代などの固定費をアメックスヒルトンに集約すれば決して難しい条件では無いかと思います。
注入会特典は変わることが多いので、頻繁に公式サイトをチェックすることをお勧めします。
継続特典で無料宿泊
ヒルトンアメックスに限らずクレジットカードを使用していると毎年必ずカードの更新時期がきます。年会費無料のカードは更新時期がやってきても特に気にする事は無いんですが、年会費有料のカードは更新の月に年会費を支払わなくてななりません。
ヒルトンアメックスでは年間150万円以上をカードで決算し、更に更新月に年会費を支払ってカードを更新すると、金曜日、土曜日または日曜日に利用出来るウィークエンド無料宿泊1泊分を獲得する事が出来ます。月曜日〜木曜日は利用出来ませんが、週末の利用は出来るので少しスケジュールを調整すれば無料宿泊を十二分に満喫出来る事でしょう。
ヒルトンアメックスの特典
上記の無料宿泊の他にヒルトンアメックスにはどんな特典があるのか見ていきましょう。
ヒルトンの上級会員になれる
ヒルトンアメックスのカード会員になると無条件で”ヒルトン・オーナーズ・ゴールドステータス”になれる特典があります。このヒルトン・オーナーズ・ゴールドステータスになるためには、通常1年間に20回の滞在または40泊しなければなりません。ヒルトンには頻繁に宿泊するけど1年間に40泊もしないという方にはおすすめの特典だと思います。
ヒルトン・オーナーズ・ゴールドステータスとは
ヒルトンの上級会員、ゴールドステータスになると宿泊時に様々な特典を受ける事が出来ます。
HPCJの年会費優待特典
HPCJとは、ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパンの略で、日本国内と韓国の対象ホテルで優待が受けれる特典です。宿泊の場合は25%割引、レストランでは最大で20%の割引を受ける事が出来ます。
HPCJの年会費は通常25,000円(税込)ですが、アメックスヒルトンの基本カード会員及び家族カードの会員は初年度のHPCJの年会費を10,000円(税込)で利用する事が出来ます。更に2年目以降も有効期限までに手続きを済ませれば年会費10,000円(税込)で更新出来ます。
アメックスヒルトンの家族カード
アメックスヒルトンの家族カードは1枚目は無料で発行出来ます。2枚目以降は年会費6,600円(税込)で発行できますが、家族カード利用分のヒルトン・オーナーズ・ボーナスポイントは基本カード会員に加算されます。
ショッピング・プロテクション
国内外問わずヒルトンアメックスで購入したほとんど商品を購入後90日間、破損や盗難などの損害を保証してくれるサービスです。下記に例を記してみました。
ショッピング・プロテクション対象外の例
全てがショッピング・プロテクションの対象となる訳ではありません。対象外となる例は結構あるのですが、ここで幾つか覚えておいた方が良い対象外の例を紹介します。
- 台風や豪雨などの水災や地震による破損
- 通常利用による消耗破損
- 置き忘れや紛失
- 旅券や乗車券などのチケット類
- 自動三輪車、自動二輪車および原動機付自転車
- 誤った利用で商品を壊してしまった場合
- 意図的に不正の補償請求を行った場合
- 合計カード購入金額が1万円以下の場合
- 通常利用によって生じるかすり傷、剥がれや、へこみ
オンライン・プロテクション
ヒルトンアメックスの紛失、盗難、カード情報の漏洩などで第三者に不正利用された場合に、アメックスが補償してくれます。
対象金額 | 不正利用されたご利用金額 |
補償期間 | 届出をアメックス側が受け取った日を起算日として、過去60日以内 |
旅行傷害保険
国内旅行での宿泊や公共交通機関の支払いにカードを利用すると、基本カード会員及び家族カード会員に傷害死亡・後遺障害保険金最高2,000万円の国内傷害保険が付帯されます。
また海外への旅行で国際線航空券やパッケージ・ツアーの代金をカードで支払うと、基本カード会員及び家族カード会員に傷害死亡・後遺障害保険金最高3,000万円の海外旅行傷害保険が付帯されます。
事例 | 保険金の種類 |
---|---|
事故にあった場合 | 傷害死亡保険金・傷害後遺障害保険金・傷害治療費用保険金 |
病気になった場合 | 疾病治療費用保険金 |
他人の物を壊したり、怪我を負わせた場合 | 賠償責任保険金 |
避難などで救援や家族の渡航が必要になった場合 | 救援車使用保険金 |
持ち物が盗難、破損などした場合 | 携行品傷害保険金 |
航空機が遅延、結構、運休した場合 | 乗継遅延費用・出航遅延 / 欠航 / 登場不能費用 |
航空会社に預けた手荷物が戻ってこなかった場合 | 受託手荷物遅延費用・受託手荷物紛失費用 |
アクシデントがあっても安心の保険
上記の通り、旅行先でアクシデントがあってもヒルトンアメックスには安心の保険が付帯しております。ここで一例を紹介します。
旅行中にアクシデントがあってもヒルトンアメックスで旅行代金を決済していれば、安心の保険が付帯されています。またヒルトンアメックスでは、海外旅行の前に無料で保険証書発行してくれるので不安がある方は発行してもらって旅行中に携帯しておくと良いでしょう。
まとめ
様々な特典やサービスがあるヒルトンアメックスカードですが、本記事で紹介した中で以下に当てはまる方はカードの発行を考えてみては如何でしょうか?
本国アメリカ以外で、唯一日本のみで手にする事が出来る本ヒルトンアメックスカード。無料宿泊の特典もありますし、ヒルトンがお好きな方はぜひ申し込まれては如何でしょうか♪
Conversation / コメント